愛しい人の涙


愛しい人の涙
 

温風が当たる、強く。
ミスリルシールドに割れて、わずかにずれる。
物理学者の計算が間に合わずに、育つ 悪の芽
届くまでの枝豆。この夜にじっとりと汗をかく。

深海魚に何を馳せたって、
正義の主張にはなりゃせんぜ
DiY とか言うんだってさ
あぁそうだやっぱ死にたくないな

僕の脳内で産み出した妄想の
フィクションキャラクターは実在する。
君のために、強く打って出て、今山手線です!
環状からはみ出てしまったような
誰も信じちゃいないような
ミスチルの言葉をまだ盲信するよ、僕は。

荒川の土手で君はその日、オレンジに切ない夕陽に瞳を輝かせていた。
明日、練習試合だって。転がる岩。
たけのやりで必死で夢中な僕を、死に至らせる病。
僕はそのドラマを冷静な目で見られない。

そんな、まるで大学生だなぁ
俺、僻んじゃうよ…!
忘れるな、って少年漫画は叫んでた
それを忘れるな、って
こうやって…るんだよ。

公の場にさらけ出した願望は
代々木のデモ行進と背比べ。
君のスカートをめくったから、エルニーニョ現象が起きたんだ。
想定の外に出てしまったような
誰もが忘れちゃったような
君が授業中にミスチルを聴いていたこと!

僕が長い年月の果てにそっと
体系化されて風化しても
君のために、強く打って出て、歪まないでいるよ。
それは実際どうなんだろうね
やっぱり難しいんだろうね
でももういっそ僕に実感は要らない。


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愛しい人の涙